リスク回避の事例

会社を辞めた従業員がタイムカードを労働基準監督署に持ち込み「残業代の未払い」を訴えた場合はこうする。

新聞やインターネットのニュースで「○○工業株式会社で過去3年にわたりサービス残業が発覚。

○○労働基準監督署から 過去3年間の残業代△△千万円の支払い命令」という記事を読んだ事がありませんか?

これは従業員に残業代を払わずサービス残業をさせていた会社に対して、労働基準監督署が「きちんと法律どおりに残業代を払いなさい」という「是正勧告」という行政処分を発動した為、会社側が是正措置として過去の残業代を支払う事になったケースです。

過去の分を一度に払うため会社の金額的なダメージも大きく、悪質であったり、金額が多額であったり、企業名が有名であったりするとマスコミに掲載されることもあります。

もし掲載されると、お客さんや取引先が知る事になりますので企業信用が一気に失墜します。

この会社では、上司の承認など関係無く、どんどん従業員が残業をしていました。

また、就業規則の「時間外割り増し賃金」(残業のことです)規程では、単純に第○条 所定労働時間外労働に対しては 1時間あたり1、25倍の時間外手当を支払うと、書いてありました。

働いた分を働いた分だけ支払うのは、当たり前の事ですが、従業員の自己申告どおりにジャブジャブと残業代を払っていたら、会社の人件費がどんどん上がります。

その分、売上や利益が上がるのであれば、会社は利益追求集団でありますから良いのですが、会社の成果につながらない、残業代にまで支払っていたら、労働分配率がどんどん上がって「利益」を圧迫します。

そこで、この会社ではある程度の残業代を払い、残りの残業代はカットしていました。

ところが会社を辞めた従業員がタイムカードをコピーして、労働基準監督署に持ち込み「残業代の未払い」を訴えたのです。タイムカードという証拠があっては監督署も動かざるを得ません。

次のように定めて就業規則に明記しておけば、ムダな残業代は発生せずに済んだのです。

また、残業などの過重労働は従業員の疲れやストレス、事故の元凶です。

ストレスの元である残業を元から断つ職場環境を目指す事が、根本的な解決策になります。

リスク回避解決就業規則記載例

以下、参考記載例です。○○部分や〜中略〜部分はご依頼頂いた方のみとなります。

規定的には、無理や無駄な残業対策じゃこのような規程で防止します。

第○条 (時間外労働)

時間外労働など残業は会社の○○制や○○制とし、〜中略〜上司の○○無く、時間外労働など 〜中略〜 を行ってはならない。上司の許可の無い時間外労働は認めることができません。

第○条(○○手当)

  1. ○○手当は毎月の時間外労働の有無や時間の多寡にかかわらず、あらかじめ一定額の金額を業績手当として時間外割増賃金として支給します。
  2. 実際の時間外労働が○○する金額を超えたときは、超えた〜中略〜 分の金額を支給します。
    その場合は 〜中略〜 事前か事後に本人から提出された○○○○申請書に記載の、〜中略〜 を認めます。原則会社は、 〜中略〜 事前か事後に本人から提出された○○○○申請書が無い場合は○○○○労働を認めることができません。

そしてタイムカード管理者を決めて、管理の仕方もきちんと決めておく必要があります。

また、人件費は従業員の時間に対して払うものでは無く、成果に対して払うものです。

経営陣は常に会社の人件費の目安である「労働分配率」の適正な率を把握して、会社の人件費をコントロールする必要があります。残業代といっても従業員まかせにしてはいけません。

退職金は正社員し支給し、パートタイマー社員や契約社員は対象外とする。

と就業規則に書いていなかった為に、退職金をパート社員から請求されたケースもあります。貢献度の高いパートさんなら支払う事も良いでしょう。しかし無制限で良いのでしょうか?

ある会社の支社長が勝手に自分で会社を興し、お客さんへの会社の請求を自らの会社の名前で行い、売上を着服していたケースがありました。

これは横領という立派な犯罪なのですが、行為を働いたその支社長が依頼退職をした為に、会社は規程通りの退職金を支払う事になりました。

「なんで会社に迷惑をかけた泥棒社員に退職金を払わなければいけないのか!」と、社長は激怒しましたが、退職金規定に書いていない以上はどうすることもできません、一言、懲戒規程や退職金規定に

「在職中に着服や横領などの刑事罰が発覚した場合は退職金を支払わない」

「退職後に着服や横領などの刑事罰が発覚した場合は退職金の支払いをしない、若しくは減額し、支払った退職金の返金を求めることができる」

と書いておけば良かったのです。

労働基準監督署でもらえる「モデル就業規則」などには、法律最低限のことしか書いてありません。こういう事は書いてありません。

そればかりか、中途半端に定めてある為、かえって困ります。

問題を起こす不良社員はごく一部しかいません、しかし、パレートの法則にもありますが、人数が増えてくると確率的にどうしようも無い問題社員がある割合で出てきます。

この問題社員は、労働基準監督署などに会社を訴えたりしますから、ほかっておくわけにはいかず、対処する必要に迫られます。場合によっては賠償金を請求されることがあるからです。

そんな時こそ、就業規則に「リスク回避型」要素があれば事前にそういう芽を摘んでおくことができます。

また、働く為の就業ルールをきちんと定めておくことで、規律が生まれますから判断基準も整います。

就業ルールでわからない事があったら「就業規則」を見れば良いのですからトラブル防止ができます。

弊社では御社の実情に合う「トラブル防止の為の」リスクマネジメント就業規則の作成を強くお勧めします。